超高級ワインの代名詞「ロマネ・コンティ」とは、どんなワインなのか?値段は?味は?

値段が高いワインの代名詞として「ロマネ・コンティ(Romanee-Conti)」の名前を聞いたことはあるでしょうか?どんなワインか知っていますか?最低でも1本100万円はすると言われる「ロマネ・コンティ(Romanee-Conti)」ですが、どうしてそんなに値段が高いのでしょう?

「ロマネ・コンティ」とは何なのでしょうか?

「ロマネ・コンティ(Romanee-Conti)」とは、ブルゴーニュのヴォーヌ・ロマネ村にあるピノ・ノワールを栽培しているグラン・クリュと呼ばれる特級畑の名前であり、その畑で栽培されたブドウから造られる赤ワインのことでもあります。

ワインはブドウのみで造られる農作物で、ブドウの良し悪しがワインの出来に直結しています。そして、そのブドウの出来にはその土壌や日当たりなどの自然条件が関係しています。そのために、ワインのエチケットには栽培場所としての畑の名前まで書いてあるのです。だから、各国でワイン法を定めて、細かく規定し、それぞれの土地を守っているのです。

また、通常は一つのブドウ畑を複数の生産者が所有しているため、同じ畑名や同じ村名ワインを多くの生産者が作っているのが一般的です。しかし「ロマネ・コンティ(Romanee-Conti)」はドメーヌ・ド・ラ・ロマネ・コンテイ(DRC)だけが所有者なので、その名前もDRCのみが使用しているのです。



「ロマネコンティ」の歴史

もともとロマネコンティの畑があるあたりは2000年前のローマ時代からブドウの栽培とワイン造りが行われていた場所で、極上のワインを生み出すこの土地に「ロマネ」という名前を付けたと言われています。

10世記以降はサン・ヴィヴァン修道院が畑を所有していましたが、そこで造られるワインの評判が良いために、この畑を手に入れようと王侯貴族が競い合ったそうです。最終的にコンティ公爵ルイ・フランソワ1世がフランス王ルイ15世の愛妾ポンパドゥール夫人に勝ってこの畑を所有し、「ロマネ・コンティ(Romanee-Conti)」と名付けられました。

1789年のフランス革命によってその畑は没収されてしまいましたが、「ロマネコンティ(Romanee-Conti)」の名前は今日まで続いています。

1942年以降、ド・ヴィレーヌ家とルロワ家が共同経営しています。現在はオペール・ド・ヴィレーヌ氏と女性醸造家ラルー・ビーズ・ルロワ女史の甥のアンリ・フレデリック・ロック氏がドメーヌ・ド・ラ・ロマネ・コンティ(DRC)の代表を努めています。

2000年前からずっと変わらずにワイン造りが続いているという歴史の古さを考えると、ただただ圧倒されます。日本では、まだ150年ぐらいです。日本もフランスやイタリアなどのように、原産地呼称制度が始まりましたが、フランスのように細かく規定されるようになるにはまだまだ時間が必要でしょう。でも、その歩みが始まって少しずつでも進んでいることに頼もしさも感じています。



「ロマネ・コンティ」その値段は適正か?

「ロマネ・コンティ(Romanee-Conti)」の畑でブドウを栽培し、そのブドウでワインを造る人たちは皆、その土地の持つ力をワインに結実させることに心血を注いできました。

畑の耕作は馬で行い、農薬や除草剤を使用しないビオディナミ農法でブドウを栽培し、ブドウの収穫は人の手で行われます。栽培時も1本の木になるブドウの数を制限してブドウの旨味を凝縮させているのですが、収穫した後も良い葡萄だけを残すよう選び抜き醸造されます。澱引きや濾過は最小限にし、ワインの移動も重力を利用してポンプなどは使いません。

こうして造られるワインは毎年わずか6,000本ぐらいです。手間を惜しまずに丁寧に造られたワインの品質とその希少性から高値で取引されているのです。価格は最低でも1本100万円を下回ることはありません。200万〜300万円の値段がついているものもあります。その上投資対象としてワインを購入する人もいます。基本的にワインは消費されて、数は減る一方なので、残ったワインの価値は上がることになります。需要と供給のバランスを考えても、「ロマネ・コンティ(Romanee-Conti)」の値段は今後も上がると思われます。

この値段を高いと思うか、安いと思うかは人それぞれだと思います。普通に考えればやはりすごく高いと思いますが、その希少性や「ロマネ・コンティ(Romanee-Conti)」にロマンを感じる人、特別な価値を見出す人にはそれほど高いものではないのでしょう。

某テレビ番組で5万円の予算で「ロマネ・コンティ(Romanee-Conti)」を飲む企画があったそうですが、わずか30ccだったそうです。30ccというと大さじ2杯分。1口か2口分ですね。儚い夢ですね〜。



「ロマネコンティ(RomaneeーConti)」はどんな味なのか?

100万円以上するワインなら、1万円のワインの100倍美味しいのか?というとどうなんでしょうか。もちろん丁寧に人の手を使って、造られたワインだから、美味しいのは間違いないと思います。

造り方から想像すると、ボーペイサージュのような味なのではないかと思います。ボーぺサージュもブドウ果汁を取るときに圧力をかけずに自然に落ちた果汁を使って造られているので、一口飲むと薄いと感じるワインでした。とにかくひたすら優しい感じのワインでした。

「ロマネコンティ(Romanee-Conti)」がどんな味なのか試してみたい気もしますが、5万円払って一口分を試すかと言われたら、私はしないと思います。それだけの予算をかけるなら、安くて美味しいワインをたくさん飲む方を選びます。(笑)購入したい人は偽物が出回っているようなので、気をつけてくださいね!