ワインとチーズは相性良しと言われますが、自分が飲むワインに合わせるとしたら、どれが良いのでしょうか?チーズもいろんな種類がありますよね。ワインもいろんな種類があります。どちらも種類が多いだけに、無限大の組み合わせが考えられます。考えただけでも、大変!(泣く)
でも、組み合わせの基本を押さえれば、大丈夫!その基本ルールは、5つです。
まず、チーズの基本とチーズの種類をおさらい。
チーズの基本
チーズにはナチュラルチーズとプロセスチーズがあります。ナチュラルチーズとは、生乳を乳酸菌や酵素の働きで凝固させて乳清(ホエー)と呼ばれる水分を抜いたチーズのことです。乳酸菌や酵素が生きているため、チーズが熟成して変化していきます。
一方、プロセスチーズはナチュラルチーズを熱を加えて溶かして、再び成形したチーズのことです。熱によって乳酸菌が死滅し、チーズの発酵が止まります。それにより長期保存しても同じ味と食感が楽しめます。
チーズの種類
ナチュラルチーズは日本では7種類に分けられます。国によって分類方法が違うようですが、ここでは日本の分け方で説明します。
1. 白カビタイプ
カマンベールやブリーのように、白カビに覆われて、外側から中心に向かって熟成していくチーズです。若いうちは中が固め、熟成が進むと中がとろけるように柔らかくなります。
2. 青カビタイプ
ロックフォールなどのブルーチーズと言われるもので、「ペニシリウム・ロックフォルティ」という青カビの胞子を入れて熟成するチーズのことです。
3. セミハードタイプ
ゴーダやエダムチーズのように、プロセスチーズの原料にもなるチーズで、加熱すると溶けて糸を弾くように伸びるチーズ。
4. ハードタイプ
コンテのように造るときに凝乳(カイエ)を乳清とともに鍋の中で加熱することで、水分の排出を促し、さらに型に入れて圧搾して水分を38%以下にまで減らしたもの。熟成は6ヶ月以上で2年、3年と長期熟成させることで旨味が増すタイプのチーズです。
5. ウォッシュタイプ
エポワスやリヴァロのように外皮を塩水やカルヴァドスなど、チーズの山地の地酒で洗って熟成させるチーズ。外皮の香りが強いためにクセのあるチーズという印象ですが、中はマイルドな味わいです。
6. シェーブルタイプ
マコンやシュヴロタンのようなヤギのミルクで作られるチーズ。作りたてはフレと呼ばれ、熟成が進むにつれて水分が飛んで固くなり旨味も強くなります。
7. フレッシュタイプ
モッツァレラやフロマージュ・ブラン、カッテージチーズのように熟成させずに、1日で作り上げる新鮮なチーズ。ミルクの質や風味が美味しさの決め手になります。クセがなくみずみずしいチーズです。料理やデザートにもよく使われます。
チーズとワインの組み合わせは5種類
チーズの種類を見てきましたが、ではワインとの組み合わせはどのように考えればいいのでしょうか。主な組み合わせは以下の5種類です。
1.軽い(ワイン)x 軽い(チーズ)
爽やかな白ワインとフレッシュチーズを合わせる。
フレッシュタイプのチーズにはフロマージュブラン、カッテージチーズ、モッツァレラ、マスカルポーネなどがありますが、共通するのは数日で作り上げて熟成させていないものです。これらのチーズに合わせるとしたら、シャンパーニュ やイタリアのソアヴェ・クラシコなどの白ワインがベストマッチです。さっぱりとした白ワインを選べば、どんなワインでも合うと思いますよ。
2.重い(ワイン)x 重い(チーズ)
タンニンのしっかりした赤ワインと熟成されたチーズ。樽で熟成されたフルボディの赤ワインに、パルミジャーノチーズが合いますよ。
3.熟年(ワイン)x 熟年(チーズ)
熟成の進んだワインと熟成の進んだチーズ。ブルゴーニュの赤ワインにお隣のフラッシュ・コンテ地方で作られる旨味の強い熟成された「コンテ」も合いますよ。「コンテ」チーズは日本人向けだと思います。
4.甘い(ワイン)x 塩味(チーズ)
甘味の強いワインと塩味の強いチーズを合わせる。例えば貴腐ワインをブルーチーズと合わせて飲んでみるのはどうでしょう。世界3大ブルーチーズと呼ばれるイギリスのスティルトン、フランスのロックフォール、そしてイタリアのゴルゴンゾーラ。ピリッと刺激的な風味と塩気が特徴で、香りも強意ですが、ハチミツとも相性がいいです。ブルーチーズにハチミツをかけても美味しいですよ。どちらかというとデザートとして楽しむ感じでしょうか。
5.出身が一緒
フランスのブルゴーニュ地方のワインと同じ地方で作られるチーズ。例えば、ブルゴーニュ地方で作られる「エポワス」というウオッシュタイプのクセのある香りがするチーズとブルゴーニュ 産の赤ワインとともに楽しんでみてはいかがでしょう。
ここで紹介したものは、基本的な組み合わせです。好みもありますので、自分なりのベストをみつけてみてくださいね。