ソムリエ・ワイン・アワード(Sommelier Wine Awards)2020受賞ワインが発表されました!

「ソムリエ・ワイン・アワード」というコンクールを知っていますか?イギリスで飲食業向けのワインコンクールとして有名なんです。元々、イギリスはワインの発信地としても有名なので、注目度は高いですよね。そのコンクールで日本のワインが初めて金賞を受賞したんです!

初めて金賞を受賞した日本ワインはこれ!

2020年2月〜3月にかけてイギリスのロンドンで開催された「ソムリエ・ワイン・アワード 2020」において、初挑戦で日本ワイン初となる金賞を受賞したのは、「シャトー・メルシャン 笛吹甲州グリ・ド・グリ 2017」です。

‘Super-delicious, with peach and apricot notes and lots of candied ginger and spice, and a touch of saline.’ Andres Ituarte, team leader. ‘Orange peel and hints of clementine on the nose, as well as some sour cream and dried flowers. The palate is fresh and elegant, with a delicate astringency. Great for wine bars – and Japanese restaurants, of course.’ Filippo Pastorini, consultant.

[‘桃とアプリコットの香りと砂糖漬けの生姜とスパイスの香り、そして少し塩気を感じるとても美味しいワイン’ アンドレス・イトゥアルテ、チームリーダー
‘オレンジの皮とクレメンタインの香り、サワークリームとドライフラワーの香り。味わいはフレッシュでエレガント、繊細な渋みがある。ワインバーや日本食レストランに最適。’フィリッポ・パストリーニ、コンサルタント](訳責筆者)


このワインは、山梨県で古くから栽培されている甲州種だけで造られた白ワインです。色が付いた果皮の周りにおいしさがあるのではないかと考え、赤ワインの製法を取り込んで数種類のキュヴェを仕込み、それらをバランスよく合わせて(アッサンブラージュ)造られます。そのため、ブドウの果皮、種、果汁の全ての成分が引き出されて複雑な味わいになります。

個人的にもとても好きなワインなので、「受賞おめでとう!よかったね!」という気持ちです。甲州ブドウを皮ごと仕込むマセラシオン製法で造ることで灰色がかったピンク色〜オレンジ色のワインができます。色も香りも楽しめるワインです。

ソムリエ・ワイン・アワード(Sommelier Wine Awards)とは?

ソムリエ・ワイン・アワードは、イギリスのインバイブ・メディア(Imbibe Media Limited.)が主催し、2007年に始まった飲料業界向けワインを審査対象としたワインコンクール です。飲料業界を専門とするマスター・ソムリエやマスター・オブ・ワインが厳正な審査を行うことから、ホテル、パブ、バー、レストラン向けのワインを造っている生産者やバイヤー、飲食店オーナーが最も注目しているコンクールでもあります。

審査はブラインドテイスティングで行われ、エントリーされたワインのうち25%が推奨(commended)に、金賞・銀賞・銅賞に値すると考えられる50%は第二次審査に進みます。
その結果、2020年は金賞受賞ワインは360に、銀賞は432に、銅賞は513に上りました。

本当に世界中からエントリーされているようで、受賞ワインのリストも国やエリアに分かれてました。日本はその他の国々の一つで、まだまだ認知度は低いのかなと感じました。

その他の受賞日本ワイン

白ワイン

銅賞にグレイスワイン グレイス茅ヶ岳甲州2018 (Grace Wine, Kayagatake, Koshu2018, Yamanashi, Japan)


commendedに 白百合醸造 ロリアン 勝沼甲州 2018(L’Orient, Katsunuma Koshu 2018, Yamanashi, Japan)


シャトー・メルシャン 山梨甲州 シュール・リー 2017(Chateau Mercian, Yamanashi Koshu Sur Lie 2017, Yamanashi, Japan)


赤ワイン

推奨(commended)に白百合醸造 ロリアン マスカット・ベリーA 樽熟成 2018 (L’Orient, Muscat Bailey A Barrel Aged 2018, Yamanashi, Japan)

こちらのワインはいろいろなコンクールでも受賞しているワイナリーのワインなので、手堅い印象です。しかし、毎年ブドウの出来も違うので、その中で受賞するワインを造れるということは高い醸造技術がある証拠ですね。美味しい日本ワインが益々世界で認められるといいなと思いました。